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自然科学に基づいた新しい行動の倫理を求めて

最終更新日:2008年2月22日
(ブログ記事掲載日:2008年2月3日)
東京で久々に大雪となった。中野ブロードウェイ近くの交差点で信号を待っている間、近所の店員が、道路と歩道のすきまにたまった雪と氷をかきだしていた。

凍っている水の結晶が赤色の雪かきショベルによって、水たまりの中に落ちていく。水は冷たくなると氷になったり、雪になったりする。こうした事実を知っていれば、雪かきの街風景を見ているだけで、愉快な気持ちになってくる。自然科学の知識は人生を楽しませる。

私たちはどう生きていくべきか。こうした問いは哲学や倫理学など人文諸科学が考える問題で、自然科学は別個にあるとされていた。科学者は自由に研究する。科学者の倫理は人文科学が定める。そうだろうか。人文科学の知識の中には、自然科学が発展する前の知的前提で書かれた言葉がたくさんある。これを更新する必要がないだろうか。すなわち、自然科学の知識に基づいて人類の倫理的行動を定めていくこと。

人類はどう生きていくべきか。生態系や遺伝子の仕組みを考慮すれば、日本人はもっとゆったり生きたらいい。そんなにあくせく働いて金を溜めこむ必要もない。もっと生態系を考慮した生活を組み立てていくこと。生きることの深い味わいを体験すること。

世界の価値観はまがっている。生態系全体を考慮すれば、働きすぎて体を壊す人もいなくなるだろう。


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