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愛の知恵、愛の教え

最終更新日:2008年2月22日
※ブログの連載特集「愛の知恵、愛の教え」から随時転記しています。


博愛の精神、愛の心(2008年2月13日)


自由民主主義の研究では、自由や平等について研究されます。

自由と平等の他に、博愛の精神というすばらしいものがあります。

そもそも博愛の精神がなければ、自由と平等だけでは、エゴに満ちた世界が生じます。




倫理学では義務や権利が説かれます。

義務と権利だけを主張する社会はみすぼらしい社会です。

慈悲や慈善の心を説く倫理学はどこにあるでしょうか。

いつくしみ、愛する心がない義務と権利だけの人に、生活のつつましさはありません。

愛の心について研究していくこと。いつくしみの心について研究していくこと。



博愛と愛の違いとは何でしょうか?

慈悲と悲しみの違いとは何でしょうか?





「愛しています」と「愛してください」は別次元の言葉です(2008年1月27日)



愛していることを相手に伝えるのに何故躊躇するのでしょう?

キスしたいから、抱きしめたいから、セックスしたいから

という肉欲。

つきあいたいから、愛して欲しいから、結婚したいから

というエゴに基づく欲求。

愛していることを伝えることと、こうした欲求は全く関係がありません。

私の欲求を満たして下さいと相手に伝えることと、

私はあなたのことを愛しています、大切に思っていますと相手に伝えることは、別次元の話です。

多くの人はこの二つを同じものとして考えています。恥ずかしがりやの人は、相手に愛情を伝えることが難しくなります。

愛と欲求は違います。

愛を伝えることは、私を愛してくださいと伝えることとは、全く違う次元の話です。

愛を伝えることを恐れる人は、自分の欲求がかなえられなくなることを恐れているのです。

愛していることを伝えて、相手が嫌がることはありません。愛してくださいと伝えて、相手が嫌がることはあるかもしれませんが…

ただ愛情を伝えてください。そこから、全てが始まります。

先にあるのは、欲求ではなく、相手を大切に想う気持ち、愛です。





私が作ろうとしていたのは、私が毛嫌いしていたこの環境でした(2008年1月22日)



彼はやりたい仕事がありました。しかし、彼はその仕事から収入を得ることができずにいたため、生活のために仕事をしていました。

なぜこんな仕事をしているんだろう。

もっと自分にふさわしい仕事がしたい。

自分には別の役割、使命がある。

自分が生きる目的はこうした場所で働くことではない。

彼は悩みました。

なぜ自分は望む仕事から収入を得ることができないのだろう。

今私が従事している仕事の方が、生活費を得ることができるのだから、社会に望まれた仕事ではないのか。私が毛嫌いしているこの仕事の方がよっぽど社会的に意義のある仕事ではないのか。

彼は悩みました。

私は世界平和に貢献したいと想う。私は多くの人々が、より豊かに暮らせる社会作りに貢献したいと想う。私は7代後の孫たちにまで続く繁栄を作り出したいと想う。



しかし、よく考えてみろ。



今私が目にしているこの職場の人々、取引先の人々、通勤電車で目にする人々、街を歩いている人々、彼らが幸せに仕事ができて、休日をとれて、毎日平和に暮らす社会を作り出すこと、維持すること、それが私の仕事ではないのか。



彼は自分が求めているものが、目の前にあることに気づきました。



そうだ、私が作り出そうとしていたのは、今私が接触しているこのオフィスの環境なのだ。この街の環境なのだ。私はこの街に暮らす人たちが、明日も平和に、豊かに、生活に満足しながら笑って過ごせる社会を作ろう、維持しようと考えていたのだ。そうした社会作りに貢献しようとしていたのに、私は彼らを毛嫌いしていた。私は自分自身ふさわしくない環境にいると想いこんでいた。違う、私が求めていた環境はこれなのだ。



彼は自分自身のあやまちと使命の卑近さ、あたたかさを認識しました。



私は今まわりでにこやかに働いている人々、この町で暮らしている人々が明日も笑って過ごせる社会作りに貢献しよう。

そしてまた、私もそうした社会の一部なのだ。

私は今ある社会の平和を受け入れよう。この社会を愛そう。





快楽と愛なら愛を選ぶ人になって(2008年1月20日)



あなたの愛が実らないのは、あなたが愛ではなく、自分の快楽を求めているから。

快楽は求めようと思えばいくらでもむさぼることができます。

あなたは相手に快楽を与えようとしている。その見返りに自分が快楽を得ようとしている。

愛だけを与えるようにしましょう。愛だけを求めましょう。

快楽に惑わされそうになったら、愛の心を思いお越し、誘惑に負けないようにしましょう。いつでも愛を感じていて下さい。

あなたの愛を必要な人は世界中にいます。世界中の人が愛に飢えています。愛に終わりはありません。愛をただひたすら与えて下さい。

愛は求めるものではなく、自分の中からひたすら与えるもの。あなたは自分の心の中に愛が足りないと想っている。誰かから愛を送って欲しいと想っている。足りないと想うその心から、愛を汲み取ってください。愛の感受性をあげて下さい。今まで気づかなかった小さなことから、愛の気持ちを感じ取って下さい。

実際あなたはたくさんの愛情に包まれて生きています。それを思い出して下さい。貴方の心の奥底にも、愛があることを思い出して下さい。あなたの心をまず愛で満たして下さい。

愛はあなたを包み、世界中をも包みます。あなたの愛は世界全体を包みこむほど大きく豊かなものです。

あなたの愛が尽きることはありません。





将来生まれる子どもを想像して自分の不安を助ける方法 (2008年1月16日)


青年はまた神父様の家を訪れた。
「あの後もやはり彼女からの手紙の返信が遅いと、それだけで不安になります。私が彼女のことを信頼していないのでしょうか」
「あなたと彼女の間に愛らしい子どもができたと想像してください。今子どもがあなたのもとに訪れたとします。そのこはあなたにどんな言葉をかけるでしょう?」
「彼女によく似た可愛らしい娘の姿が見えます。『しっかりしてよ、お父さん。お母さんを幸せにしてあげて』と言っている姿が見えました」
「苦しくなった時はその子のことを思い出し、強い心と勇気を呼び起こして下さい」
「はい。確かに私が不安になっていては、彼女にも、娘にも悪いですね。がんばります」





彼女と会えないと心苦しいです。僕は彼女ともっと会いたいのですが…(2008年1月14日)



「7代後の孫への話」というブログタイトルにふさわしい記事を書こうと想いました。
「愛の知恵、愛の教え」というカテゴリーを今追加しました。

自分自身、愛の形や将来について悩むことが多いです。一人で悩んでいても埒があかないけれど、神父なりコーチ役の姿を想像して、彼に相談する感じで悩みについて考えると、答えが見つかります。

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若者が神父様に恋愛の悩みを相談した。
「彼女と会えないと心苦しいです。僕は彼女ともっと会いたいのですが、想うようには進展しません。ただただ苦しいのです」

すると神父様は優しく微笑んで語り始めた。

「彼女には彼女の人生、時間、自由があります。あなたは自分の都合で彼女ともっと長い時間一緒にいたいと考えています。彼女は自分と長い時間一緒にいたいと想ってはいないのではないかという不安、不満の心も頭をもたげていますね。あなたにはあなたの時間、自由、人生があります。彼女と共に人生の時間をつむいでいくことは素晴らしいですが、たとえ二人が一緒になったとしても、それぞれに個人の自由と時間が保障されています。

彼女と会いたいとエゴイスティックに想う意外にも、もっと考えていくことはあるのではないでしょうか。視野を広げてみましょう。彼女にあいたいという願いは、あなたのエゴによるものです。彼女に会う間、彼女が幸せになれば、それは二人にとってすばらしい願いになるでしょう。彼女と想うほど会えなければ、会う以外の方法で、彼女を幸せにすることを考えてみたらどうでしょう。会う以外にも、彼女を幸せにする方法はいくらでもありますし、あなたには、彼女のためにもっとすることがあるのではないですか」

「確かにそうです。僕は彼女とずっと一緒にいたいと想っています。つまり結婚して、幸せな家族を作りたいと願っています。なら会うことばかりをわがままに求めることは間違いですね。彼女と結婚するためには、会う以外にもやることがたくさんあります。気づきました神父様。ありがとうございました。」

「財産を準備すること、健康を向上させること、どんな家族を作ろうか計画を練ること、彼女といつか相談するために、準備しておくべきことがたくさんありますね。そうした大事なことは彼女と話し合って、二人で決めていくことですが、会えない時間はたっぷりありますし、結婚後でも、二人がいつも一緒に行動するわけではありません。自分の人生、仕事、どう生きていくか、あなたにはまだまだ考えて、行動していくことがたくさんあるでしょう。時間と自由はたっぷり保障されているのですから、彼女のためにも、不安と不満を感じることなく、前向きに将来を作り出していって下さい」

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いかがでしたでしょうか。自分に語りかけるようにして書きましたが、恋愛や結婚で悩んでいる多くの男性、女性の助けになることを願います。皆様が幸せで包まれますように。


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